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2008年10月18日 (土)

出版不況と印税の関係、および、IT社会の到来

 書籍や雑誌の総売上がここ10年間の間に20%も減ったという記事を読んだ。

 自分自身、10年前と今では、書籍や雑誌を買うことが少なくなった。特に雑誌に関しては、インターネットをやり始めてからはほとんど買うこともなくなった。

 10年で20%も収入減になっていては、出版業界も大変であろう。

 しかし、もっと大変なのは、文筆家である。

 なぜなら、一番削られるのは文筆家の印税だからだ(あくまで私の見る限りにおいてだが)。

  出版社も大変かも知れないが、編集者の給料が年々下がる一方だということはないのではないか。だが、翻訳家の「給料」ともいえる印税はどんどん削られているのである。

 実際、私が翻訳家デビューしたころというのは、訳者の印税は8%のところが多かった。

 初版も重版も8%。しかも、刷り部数で計算してくれた。つまり、8000部刷ったら、8000部×定価×8%だったのである。

 それだけではない。一冊の仕事を終えたら、料亭に連れて行って貰ったり、昼食に5000円はするだろうと思われる食事に誘って貰ったり…。そういうことが、たまにではあれ、あったのだ。まだ出版社も余裕があったのである。

 しかし、数年前から、印税が軒並み削られるようになった。

 8%だった出版社も7%になり、やがて6%になった。ときたま、5%でやってくれないかという相談も受けることがある。ひどい場合は、2%でお願いできないかといわれたことすらある。もちろん、その場で断ったが。

 今では、翻訳者の印税は6%がスタンダードではないだろうか。しかも、重版からは刷り部数での計算ではなく、実売部数での計算。つまり、売れた分だけ払ってあげますよ、ということだ。初版も重版も刷り部数で8%だった一昔前と比べると大違いだ。

 翻訳者の立場を尊重して8%を守り続けている出版社もあるかもしれないが、私の見る限り、できるだけ訳者印税を低くしようというスタンスの出版社のほうが多い。つまり、出版不況のあおりを一番もろに受けているのは文筆家・翻訳家だったりするのだ。

 実は、こうなることはすでに何年も前から見抜いていた。インターネットが普及するのは目に見えているのだから、出版業界が徐々に衰退していくことは明らかである。だから、私はITを学ぼうと思って工業大学に入学したわけである。

 ここで私が言いたいことは、出版業界に携わる人(出版社であれ、文筆家であれ)は、ITの威力を甘く見てはならないということである。いや、これは出版業界だけではない。あらゆる業界の人でも、ITの影響を考えておくべきだろう。

  今後はますます、社会の中にインターネットが浸透していく。その流れに乗り遅れてはならない。社会の大きな流れは、個人の力で食い止めることは不可能である。だから、社会の大きな流れの中で、自分を一番発揮できる道を探していかなければならないのである

 私は、友人にも、「ITの実力を磨いておけ」と口をすっぱくして言っているのだが、「そんなこと勉強して何になるの?」と言うだけである。何度でもいうが、後で「勉強しておけば良かった」と後悔しても、もう遅すぎるのだ。これから先、一生涯、ITとは縁を切れないことは容易に想像できることなのだから、本腰を入れて勉強すべきなのだ。

 もう一度言う。世の中は激変しているのだ。そして、それについて行くには少なくともある程度のITの力はいるのだ。だから、例えば『ドットコムマスター★』、『P検準2級』、『WEB検定リテラシー』、『CIWファンデーション』などの資格を自ら受験するくらいでなければならない。「そんなことしてお金儲けに直結するの?」などと眠たいことを言っていては、置いてけぼりになるのだ。

  私自身は、近いうちに『WEB検定Webデザイナー』に挑戦しようと思っている。どんな結果がでようが、このブログで公表しようと思っている。

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