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2018年7月13日 (金)

異文化を知る重要性

今、中国人女性が著した『小点心』という日中対訳の日本文化論を読んでいるが、あらためて異文化を知る重要性に気付かされた。

 

 

興味深いと思ったのは、子供料金と大人料金の区別をどこに置くかが日中で異なるということだ。

 

日本では、例えば、映画館、遊園地、プールなどで料金が子供料金と大人料金に分かれているとき、その区別は年齢でなされる。「18歳未満は何円、18歳以上は何円」とか「中学生までは何円、中学生以上は何円」といった具合だ。

 

ところが中国では、年齢ではなく、身長で区別されるらしい。「身長130センチ未満はいくら、身長130センチ以上はいくら」といった具合だ。だから中国では、映画館や遊園地などでは、130センチ未満か130センチ以上かを判定するために、入り口のところに130センチの目印の線が引かれているらしい。

 

そういうわけで中国では、たとえ6歳や7歳であっても身長が130センチ以上あれば通常の料金になり、逆に何歳であっても130センチ未満であれば割引になるという。

 

日本に生まれ、日本国内だけで生活し続けていると、子供料金と大人料金の区別を年齢でする、ということがあまりにも当たり前すぎでその是非を問うことすらしない。それがあまりにも当たり前だからだ。そして、そういう日本人の目には、子供料金と大人料金の区別を身長でするという文化は極めて奇妙に思えるだろう。しかし、中国に生まれ、中国だけで生活し続ける人にとっては、日本のシステムのほうが奇妙に思えるだろう。

 

しかし、これは文化の違いであり、どちらが正しくどちらが間違っている、というものではない。どちらも一長一短あるだろう。

 

異文化を知ると、否応なく自国の文化が浮き彫りになる。今まで子供料金と大人料金を何で区別したらいいか考えたことがない人間でも、こういう話を聞くと、果たして子供料金と大人料金を年齢で区別するのが良い方法といえるのか? と自国の文化を問いただすきっかけになる。私は、こういう訓練をするのは非常に良いと思っている。

 

単に自分が慣れ親しんできた文化だというだけで、自分の文化が正しいと思うのは単なる偏見にすぎない。よくよく吟味してみると、他国の文化には他国の文化なりに良いとこもあるかもしれないのだ。異文化を知り自国の文化を吟味することは、自分の偏見を打ち砕くきっかけにもなってくれると思っている。

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